2008年08月31日

脱力感。夏の疲れだ!!

夏の疲れか?
オリンピックが終わったからか?
夏の疲れか?
タイガースのマジックが順調に減っているからか?
夏の疲れか?
仕事の先が見えないからか?
夏の疲れか?
ダメの詰まない雑用を抱えているからか?
夏の疲れか?
回りのみんなの顔色が悪いからか?
夏の疲れか?
高所得者の優遇税制を継続を主張するってか?
夏の疲れか?
ダイエットで減食しているのに食欲がない?
夏の疲れか?

夏の疲れだ!
夏の疲れだ!
夏の疲れだ!
夏の疲れだ!
夏の疲れだ!
夏の疲れだ!

そういうことにしておくと気が楽だ。みんなに公平だ。夏の疲れだ!!

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2008年08月30日

目から鱗か螺旋のトンネルか。

昨夜、初めての句会に参加した。
最近、入会させていただいた俳句会の当地区の支部が発足し、昨夜が第1回目の支部句会であった。
そもそも、この私、俳句の心得など全くなく昨年ぐらいから、勧められて作り出したのがきっかけである。本を読むのは、元来好きで若い頃より、いろいろ読んではきているが、俳句に触れたのは初めてである。むろん芭蕉の『奥の細道』の名前ぐらいは知っているが、中身までは知らない。早速、ネットショップで1冊注文した。少しでも芭蕉の心に触れて見よう。さてこの1冊が、目から鱗になるか、螺旋のトンネルの入口になるか楽しみは楽しみである。

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2008年08月29日

刻の移ろい

急変の季節があるならば、それは今の季節だろう。
この間まで寝苦しくて空調機のスイッチを入り切りしていたのが、その必要もなくなった。朝方なんぞ、布団の行方を探しだした。
周囲の田んぼも黄金色から、本来の土の色へと変わった。
近所の森ではツクツクボウシが鳴き始めた。
八幡様では秋祭りに備えて、境内の掃除をしている。
もう2週間もすれば彼岸花が咲くだろう。
この季節・刻の移ろい・急変の季節。

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2008年08月28日

ダイエット

 4月頃か、体調が優れず診察に行ったら、高血圧症ということであった。直ちに降圧剤を投与され、飲み始めたら血圧は、現在ほぼ改善されたようだ。
 同時に、お医者さんから「痩せないと駄目です」と言われた。痩せないとと言われても好きこのんで太っているわけではない。食事も、そんなに多いとは思わない。原因は運動不足だ。仕事柄、体を使わない。そうかといって、仕事を変えるわけにはいかない。
 それでも「努力しなさい」と言われれば、放っておけない。そこで二つの努力目標を立てた。その一つ、夕食には炭水化物を摂らない。もう一つ、仕事を含め近距離の移動は自転車を使用する。
 始めて約1ヶ月。少し効果が出てきた。ような気がする。体重減2.5キロ。立派なものである。しかし、目標値までは、まだまだ遠い道程である。お医者さん提示の目標値は12.5キロ。歯ぎしり噛んで、頑張らなければいかん。目標値まで残り10キロ。夕食のメインディッシュ、豆腐が当分、続きそうである。

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2008年08月27日

建築家モン太の日々

第6章 ひと休み

 第1章 風景

  モン太と妻との日常の会話から、現代人と自然との触れ合い、 現代人が忘れ去ってきたもの。そんなものを思い出してみました。

 第2章 伝統

  モン太の良き友人で、若き宮大工の棟梁と語り合った日本の伝統建築、これからの木造建築の行く末と危惧について書きました。

 第3章 矛盾

モン太の同業者で、心を許す友人F氏との最近の建築基準法の改正の矛盾などを愚痴りながら書いています。

第4章 気象

近い将来、来るであろう大地震に備えての対策や、地方によっては地震と同じように怖い台風など気象と建築について書きました。

第5章 バランス

何事にもバランスは大切で、建築においてもバランスを考えなければいけないということを自問自答しました。

『建築家モン太の日々』を8月、1ヶ月かけて書きました。原稿用紙にすると80枚を超えました。思いつくままの拙い内容、文章でしたが、お付き合い頂きありがとうございました。
 また、近い将来『続・建築家モン太の日々』を書こうと思っています。

 なお、ブログ記事の投稿は、できる限り続けて参りますので、読んでください。

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2008年08月26日

建築家モン太の日々

8.
 高い山低い山にも夏の雲

 大自然の中において、釣り合いが取れるとか取れないとかは果たして何だろう。山の高さに差はあるけれど、その連なりに不均衡は感じない。その意味することは何か。
 しかし、この瞬間に視界にある風景が、果たしてベストなものとはいえない。その証拠に、偉大な画家の風景画をみても分かるように雄大な遠景に、一本の樹木をすぐそこに置いてある。風景をさらに良く見せようとする。雄大な景色の中に、ちょっとしたものを配置することでバランスの改良をする。しかしながら、これは平面的な絵画の世界だからできる話である。キャンバス上にバランス良く画けばよい。視点が一方向だから、いってみれば、比較的簡単なことだ。
 建築の場合は、こうはいかない。3次元或いは4次元の環境に、あらゆる方向からの視点に、あらゆる季節において耐えられるように計画しなければならない。いうまでもなく、そんなことは不可能なのだ。であるならば、どうすれば良いか。一番、人目にさらされる方向を重視する。その方向から見たとき最高のバランスが得られるようにする。
 これは、モン太が日々、心がけている大切な要素である。

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2008年08月25日

建築家モン太の日々

7.
 物の形として、構造や強度を考えた場合、簡単な形、どちらから見ても対象であるものが安定していることはいうまでもない。なおかつ重心が下方にあって、仮分数でない形ほど安定している。これは計算上も、そうであろうし、視覚上もそうだ。バランスが取れているといえば、これ以上のものはない。
 建物の形としても、この原則は変わらない。現存する歴史的な建造物を見てもこの原則は生かされている。お城の天守閣、神社仏閣を見ても左右に均衡が取れていて安定している。これらの歴史的な建造物は、見ていても美しい。施されている装飾は別としても形として美しい。バランスの良い形のものは、建築物に限らず人の心に安心感を与える。
 最近は、公園や街路にモニュメントが数多く見られるようになった。モン太はこれらのモニュメントを見るとその場で評価をしてしまう。評価の基準は、もちろんバランスである。形のバランス、周囲の風景とのバランスなどである。重量のあるモニュメントが倒れそうな不安定さを感じさせるものであってはならない。周囲の素晴らしい景色と異質のものであってはならない。たとえ作者が変化や動きを表現したとしても、そして奇抜なアイデアを投入したとしても、また専門家がそれを秀作として評価したとしても、大衆に不安や不快感を与えるようなアンバランスなものであってはならない。
 これは、モン太の専門分野においても絶対に譲れない要素である。

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2008年08月24日

建築家モン太の日々

6.
 モン太は前に何かで読んだことがある。
・・・日本人の秀でた、絶妙のバランス感覚は四季によるものだという。季節が移っていくことにより日本人の美的感覚が磨かれていった。その季節の中に美を見つけ感動してきたのである・・・というような文面であったと思う。

 日本の先人達は、このようにして感じてきた季節の美を大切にして、その美を壊さないように住まいなどの構造物を、そっとその中に置いてきたのだ。これが自然と人工のものとの絶妙のバランスを作ってきたのである。
 春のみずみずしい緑の中に建つ住宅の屋根は、秋の色付いた落ち葉を受け止めてもバランスを崩すことはない。それどころか早く雪景色の中で見てみたいものだと思うようになる。
 建物ばかりではない。建物の周囲を囲む庭園にしても、いかなる季節においても違和感を持たせないし、どの季節の中でも建物との調和を壊さない。

 そしてその文章は次のような意味の言葉で章を結んでいた。
・・・こんな美的感覚を持つ日本人が、ただ便利なだけで欧米のまねをすることで、身に付いた独特のバランス感覚を捨てているのだ・・・

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2008年08月23日

建築家モン太の日々

5.
「和洋折衷というが、あれもバランスがよくないといけない」と棟梁は言う。
「生活が洋風化する中で、日本の風土にあった木造建築との混用は避けられないと思うが、明らかに変だと思うこともある」モン太も頷いて言った。
「和洋折衷が歴史を重ね、融合しあってきた事例もあるにはある。例えば鉄筋コンクリートの住宅に和風庭園がピッタリ似合っていることも多い。また生活は欧米化したことで、室内の造りや、調度品は洋風、生活の動線も洋風。それでも建物外観は和風住宅のものが欲しいという建築主の希望は無視できない。それはそれでいい」
「私なんかも、いざ純粋の和風住宅の希望があったときには、改めて設計資料を見直さなければならないようになった。それだけ和洋折衷が生活に融け込んできたということか」
「四国88箇所の札所にも、箱形の鉄筋コンクリートの本堂ができる時代だもの。日本人の培われたバランス感覚は、建築に関しては失われつつあるのかな」と棟梁はため息とともに言った。

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2008年08月22日

建築家モン太の日々

4.
 その住宅は、主要道ではない田舎道の脇にある。モン太は以前からその家が気になっていた。気にはなっていたが人との話題にするほどのことではないので、棟梁の口から出たときには多少驚いた。
「T市へ行くのに、ラッシュを避けて○○回りで行く途中に○○あたりにバランスの悪い木造住宅があるので、そっちを通ったとき見てみたらいい」
「ははあ、あの家のことだ」とモン太は思った。
「私も前から気になっていたが、別に棟梁に話すことでもないので、黙っていた」
「かなりの金額を掛けているように見えるが、あれはどうもいかん」
「建物本体と屋根のバランスが、たいへん悪い」
「悪いという程度のものじゃない」
「建築士が入っていたら、あんな設計は絶対にしない」
「おいおい、工務店の設計施工でも、普通はあれはしないぞ」
「かといって、建築主が、希望したのだろうか」
「いや、やっぱり請け負い大工の裁量でやったのだろうか」
 棟梁とモン太の間で、これだけ話が弾む建物である。目立たせることを意識したことにより、この住宅が建てられたなら、建築主あるいは大工の狙いはピタリと当たったことになる。しかし、これを見た人が、同じものを建てたいとは決して思わないだろう。
こんなことを考えていると、建築に限らずバランスの良いものとは、決して目立たず、それとなしに周囲に融け込んでいるものなのだ。

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2008年08月21日

建築家モン太の日々

3.
 バランスといえば、このたびのオリンピックの選手派遣に大いに異議がある。各競技のメダル獲得率(こんなものがあるかどうかは分からない)をみて憤慨する。
メダル獲得率=(その競技の獲得メダル数)÷(その競技の派遣選手数)×100

ただいまのところ(計算はしていないが、印象で)
◎よく頑張ったで賞:レスリング、シンクロを含めた水泳、柔道、その他増えるかも
○まあまあ納得で賞:男子体操など、まだ増えるかも
●行かなくてよいで賞:陸上競技の大半など

 まだまだ残す競技が、大分あるので最終結果は出せませんが、閉幕後にメダル獲得率を算出して、今後の選手派遣の参考にしてはどうですか?各競技バランス良く選手を送って下さい。JOCのお偉い様、よろしくお願いしますよ。獲得率ゼロの競技など派遣は止めて下さい。選手の負ける姿は、しらけて腹立たしいばかりで見るに堪えません。国民は怒っています。

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2008年08月20日

建築家モン太の日々

2.
「うちは家族が多いから、部屋数は必要だな」
「それにみんな揃って食事すると、ある程度広いダイニングも要るし、団欒のリビングも広くなるしね」
「僕たちの部屋も、今まで弟と一緒だったので、今度は個室が良い」
 住宅の計画をするとき、住む人のそれぞれの希望がある。それは多少の不便を感じていた現状を解消しようとするもので、当然といえば至極当然なことである。しかし、この不便さの解消が難しい。住宅の建て替えの話が出たとき、家族全員が夢を抱き始める。そしてこの夢は、たいていの場合、なかなか妥協がない。
 モン太の、いや全ての建築士の仕事は、この家族全員の夢を調整することから始まる。単純に考えても、この夢を一戸の住宅に詰め込んだ場合、住宅は風船のように膨れあがってしまい、敷地にも収まらず、予算にも収まらない。そうかといって、「あなたの夢は諦めなさい」などとは言えるわけもない。
 モン太は、取りかかりにバランスの話から始める。建築計画に、まず与えられた条件は敷地の広さと形、次に建築費、つまり予算、もう一つは家族構成である。
 敷地の広さが決まっている以上、法律の上からも、あるいは使い勝手(駐車場やアプローチなど)からも建てられる家の大きさは決まってくる。その許されたスペースに、如何に上手く、家族の希望を配置するか。
 つまり、言葉は適当でないかもしれないが「夢の上に重石を置く」のである。「敷地の広さと形は変えられません」との意識を十分に持って貰っておくことである。

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2008年08月19日

建築家モン太の日々

第5章 バランス

1.
 どの分野においても、『バランス』は大切である。そもそもバランスとは、数字に置き換えられる『量的なバランス』と、置き換えられない『感覚的なバランス』がある。
 建築においても、例えば建築構造で強さを受け持つ壁や柱を配置したりする場合は、計算によって、良いバランスを割り出せる。一方、外観的な美しさのバランスなどは、数字に置き換えられない。人それぞれに好みもあって、決まった答えが無い。この両方の『バランス』は、どちらも大事である。この章では、両方のバランスについて考えてみる。

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2008年08月18日

建築家モン太の日々

6.
 異常気象という言葉のほかに気候変動というのがあるらしい。そして両者の意味合いは違うものらしい。

異常気象
気象庁では、「過去30年の気候に対して著しい偏りを示した天候」を異常気象と定義している。
世界気象機関では、「平均気温や降水量が平年より著しく偏り、その偏差が25年以上に1回しか起こらない程度の大きさの現象」を異常気象と定義している。
「異常気象」は、英語の"extreme weather","unusual weather","abnormal weather","anomalous weather"とほぼ同義であり、極端な気象、稀にしか起こらない気象という概念だとされている。しかし近年、メディアを中心に、異常気象が増加しているとの考え方が浸透し、同時に異常気象という言葉の概念や定義が変わりつつある。傾向として、異常気象の概念は"severe weather","bad weather"(激しい気象、荒天、悪天候)の概念に近づきつつあり、範囲が広がってきている。これは地球温暖化問題や自然破壊問題の影響を受けたものだと考えられている。

気候変動
気候変動(きこうへんどう)という言葉は地球の気候の変化について使われる言葉である。最も一般的な感覚では、気温のほかに降水量や雲なども含むすべての要素の、すべての時間スケールでの気候変化について使われる。
気候が変動する原因には、自然の要素と人為的な原因がある。しかしながら近年の用法、特に環境問題の文脈では、現在の地球表面の平均的な温度上昇という地球温暖化についての研究に特定される。


 説明をよく読んでみると、最近問題の地球の温暖化は気候変動の分野であるらしいが、異常気象として扱われつつあるようだ。

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2008年08月17日

建築家モン太の日々

5.
「俺の家、先日から屋根を直している。少し前より雨が漏っていたようなのだが、調べてみても、どこから入っているのか見つからなかった。瓦も数カ所、割れていたので、葺き替えることにした。物入りで困る」F氏が嘆く。
「紺屋の白袴か?」モン太が茶化して言うと、
「本当だ。他人の家ばかりに関わって、自分の所は見えない。いや、見ないふりをする」
「建て替えれば良かったのに」
「うん、考えたのだが、俺の所、土地が狭いだろう。前面道路も狭いし、現行の法律で考えると、かなりの制約ができてしまう。妻と話し合って、繕いながら、もう少しいこうということにした」
「それはそうと、最近の気象は少し昔と変わってきている。そう思わないか」モン太はF氏の屋根の雨漏りに引っかけて言った。
「思う。日本の各地で集中豪雨があって、被害が出ているし、極端になってきた」
「そういうこともあるが、季節感が無くなってきた」モン太が言うと、
「それは気候が変わってきたのじゃなくて、生活様式が変わったのと違うか?」
「そうかな。そうだな」
 そう言いながらも、モン太は昔と違う天気の移り変わりを常に感じている。

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2008年08月16日

建築家モン太の日々

4.
「先日、友人から新築の相談があった」春先にF氏と話したことがある。
「仕事が入ってよかったな。それで、どんな相談?」
「家の建て替えを計画しているらしい。年回りが良いので、急な話だが相談に乗ってくれという。彼は建築に関しては素人なのだが、物事の考え方がなかなか鋭い。今年中に竣工したいが、設計から工事まで間に合うかという。いや、鋭いというのは工期のことではなくて、品質も含めてのことなのだ」
「品質というと、良い建築屋がいるかということか」
「それもあるが、彼も言うのはもっと細かい。真夏に基礎のコンクリートを打設しても良いかとか、去年の秋に切り出した木材は手に入るかとか」
「なかなか勉強しているんだな。私もそこまで突っ込んで聞かれたことはない」
 木材は打設時期によって、いろいろ考えなければいけない。例えばコンクリートの強度についても施工時期によって変えなければいけないし、打った後の養生(打設後のコンクリートを最適な状態で保つ)も季節によって大きく違う。F氏の友人の場合のように、たぶん真夏になるだろう打設の場合は、急激な乾燥がないように散水などの対策が必要であり、反対に冬期は凍結しないように保温が必要になる。
 木材も季節と大きな関わりがある。杉や桧の内地材を例にとった場合、切り出し時期は虫の被害や腐食に対しては秋から冬にかけての時期がよい。木材の場合も、乾燥の度合や方法によって品質に大きな違いが出てくる。自然乾燥が一番良いのだが、乾燥期間が長く必要なため、今の市場の木材は乾燥室に入れて機械的に乾燥している場合が多い。また、乾燥不十分な木材も出回っているため注意が必要だ。以前に書いたことのあるモン太の友人の棟梁は、気に入った原木があると、丸太で購入しておいて、長期間かけて自分の所で乾燥させて、目標の含水率になったものを製材して使っている。
「まあ、俺の知り合いの工務店も、木材の信頼できる入手経路を持っているので尋ねてはあるんだが」F氏は言っていた。
 先日、聞いていた建築地に行ってみたら、ちょうど上棟したばかりであった。現場も整然としていて、さすがF氏だ、いい工務店を知っていると感心した。

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2008年08月15日

建築家モン太の日々

3.
 今年は、まだこの地方への台風の直撃はない。しかしながら本格的な台風シーズンはこれからである。
 何年か前に、お年寄りから聞いた話である。
「今、建てられている住宅は、第2室戸台風クラスがきたら大方の屋根は風に持って行かれる」
 第2室戸台風は昭和36年に、室戸岬付近に上陸し大阪湾に入り能登半島へと抜けていった大きな台風である。モン太はたぶん中学校に入ったばかりの頃だと思うが、鮮明な記憶がない。しかしこの台風の話は、このお年寄りばかりでなく、設計の打合せに行った先々でよく聞く。モン太が切り出した近い将来起こるであろう南海地震の話の次には、必ず続いて出る。この地方にとっては過去の経験から台風もまた対策すべき強烈な敵なのだ。
「今の住宅の屋根は軽い。重くなければ、屋根ごと飛ばされる」
 確かに、伝統的な建築様式が残る当地域においても、和風の本瓦を葺いた住宅は次第に減ってきた。肉厚の薄い洋風瓦が流行し、今は金属屋根の家も目立ってきた。建築費や流行や、好みの都合もあって、建築士がどうこう言える問題ではないが、風の対策が懸念として残るが、最近は住宅に対する防災の方法も、新しい技術や工法も考えられて、無防備ではない。建築基準法にも風に対するものは、しっかりある。ただ耐震に対する改正が頻繁にされているのに比べて、風に対してはそうでもない。
 地震にしろ台風にしろ、大きな被害を経験して、建築のその部分が強化されていく。偉大なる自然を相手にしている以上、その力の上限を知ることは不可能なのだから、その手法は仕方のないことなのか。
 今年に、大きな被害を残すような台風が無いことを祈るばかりである。

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2008年08月14日

建築家モン太の日々

2.
「今年は、耐震診断の件数は多いか?」
 先日、友人の建築士F氏に会ったとき聞かれた。南海地震に備えて、既存建築物の診断が行われている。学校などの公共施設は、行政の費用で着実に進められている。住宅に関しても、市町村の補助で診断が受けられる。F氏もモン太同様、診断員をしている。
「今年は、まだ3件しかきていない。もう始まって5年になるので減ってきているのかもしれん」
「しかし県や市の発表では受診率は、まだまだ低いと言っている」
「新耐震以前の住宅となると築後30年近い。この辺になると住宅金融公庫の償還も終えている頃なので、世代も変わったこともあり立て替えを考えている人も多いようだ。そのため住んでいる住宅の耐震診断や耐震改修をする人が少ないのではないか」
「現実に、その頃の住宅は粗悪な住宅が多い。昨年、診断した住宅などは、当時、施工した工務店の良識を疑うようなものもあった」とF氏は言って、詳しく話してくれた。
「私の場合も、驚くようなケースもたくさんある。構造材の断面積も、これで今までよく耐えられたなというものや、床下には工事中から置かれた木片が散らかっていて、土台や柱はシロアリにやられている。そんなことから考えると今の工事現場は、たいへんきれいだな。私の付き合いのある工務店や大工さんは、一日に2〜3回も現場の片付けをしている」
「そうだ。今は住宅そのものを売るだけではなく、そういった付加価値もいっしょに売るというようになってきた。これは良いことだ。ところで耐震はだんだんと意識付けられてきたが、当地のような強風、豪雨の地域の場合、その対策も忘れてはいけないと思うが、最近の傾向はどう思う」とF氏が言った。

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2008年08月13日

建築家モン太の日々

第4章 気象

1.
 門外漢のモン太には、分からないことがある。むろんモン太の勉強不足で、関係者の皆様には不快感を与えることはお許し頂きたい。
 気象予報士なる資格がある。気象庁のホームページによると、

気象予報士とは?
 気象予報士制度は、気象業務法の改正によって平成6年度から導入された制度です。
この制度は、防災情報と密接な関係を持つ気象情報が、不適切に流されることにより、社会に混乱を引き起こすことのないよう、気象庁から提供される数値予報資料等高度な予測データを、適切に利用できる技術者を確保することを目的として、創設されたものです。
 予報業務を行う事業者は、現象の予想を気象予報士に行わせることを義務づけられています。
 気象予報士となるためには、(財)気象業務支援センターが実施する気象予報士試験に合格し、 気象庁長官の登録を受けることが必要です。
 平成6年8月の第1回試験以来、平成20年1月までに29回の気象予報士試験が実施され、計6814名の合格者がでています。
 また、平成20年4月30日現在、このうち6613名が気象予報士として登録されています。
なお、平成8年7月には気象予報士の親睦団体として日本気象予報士会が創設され、最新の予報技術に関する情報交換等活発な活動を行っています。


 不思議に思うのは、気象庁の出すデータに基づき、気象予報士が予報を出すということなら、予報も気象庁が出せば良いのではないかということだ。同じデータの元、出される予報は似たものになってくる。現にテレビの各局に委託された気象予報士がいて、出される予報は皆、似たり寄ったりである。そして、予報よりも解説することに主眼を置いた放送も気になって仕方がない。
 大体、『的中するとは限らないものを予報するのに国家資格まで要るの』というのが正直な気持ちである。上の気象庁の説明のトップの『気象予報士とは?(クエスチョンマーク)』の?が、表すように、よく分からないということか。

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2008年08月12日

建築家モン太の日々

5.
 第3章もネタがなくなった。なので第3章のお題目『矛盾』とは何か?例によって便利な無料の百科事典“Wikipedia”をおもむろに紐解いた。
矛盾:語源は、
『韓非子』の一篇「難」に基づく故事成語。「どんな盾も突き抜く矛」と「どんな矛も防ぐ盾」を売っていた楚の男が、客に「その矛でその盾を突いたらどうなる」と問われ答えられなかったという話から。もし矛が盾をつき通すならば、「どんな矛も防ぐ盾」は誤り。もしつき通せなければ「どんな盾も突きとおす矛」は誤り。よってどちらを肯定してもおかしな事になってしまい、男の嘘が発覚した。
・・うんうん、なるほど。それでは、これはどうだ。
論理学における矛盾:これは、
矛盾を利用した論法に背理法がある。
この論法では、「Xである」を示す場合に、まず「Xでない」という架空の設定を考える。そして「Xでない」という架空の設定のもと論理を進め、何らかの矛盾を導く。矛盾が起こったのだからそれは「絶対にありえない事」だという事になるので、最初の「Xでない」がおかしかったのだという事になり、結論として「Xである」を得るのである。
(数学的な意味での)矛盾の興味深い性質として、矛盾を含む体系においてはどんな命題を導くこともできる、というものがある。背理法は、《命題φを仮定して矛盾が導けたら命題¬φを推論できる》・・
と定式化できる。考えている体系において何らかの矛盾が成立していたとすると、形式的な仮定「¬B」をおいても(これは全く使わずに)矛盾を導けるということになる。従ってBの二重否定¬¬Bが推論できることになり、二重否定は無視できる(排中律)ことから結局Bが推論できたことになる。

 如何かな?これを読んでいるうちに、目が回らなかったお人はご立派。小生モン太は目が回り、脳みそが縺れだした。従って、この章は終わり。

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2008年08月11日

建築家モン太の日々

4.
 姉歯建築士事件が起きてから、昨年6月に建築基準法な改正がなされ、経済を停滞させるまでに影響を及ぼした。そしてまた、今度は建築士法の改正が決まっている。
「今までは資格を取ることが、なかなか難しかったのに、これからは維持していくことも難しくなってきた」とF氏が嘆くように言う。
「本当にな。建築士に限らず学校の先生なんかも更新制になるのか。資格は一回取得しておけば、悪事をはたらかなければ永久資格だったのに」とモン太も同調した。
「各業界のレベルアップには必要かもしれない」
「レベルアップのためなら今後、新規の資格所得を難しくすればいいのに。現役資格者まで締め付けなくてもいいように思う。現役に対しては、悪いことをした奴の罰則を強化すればいい。この法改正は、姉歯事件が無かったら、されなかったと思うか」
「無かったと思う。この間から愚痴っているように、建築確認申請の審査や、その後の現場での工事品質をチェックする機能が全く働いていなかった。改正前の法律だって、厳格に守っていれば十分だった。要するに、それを守らせるための法律を作っただけだ。あの事件があって、初めて国も、これではいかんと思い出した」
「お陰で、仕事が増えたよ。建築確認の書類も、簡単な木造の住宅でも以前の倍にはなった。掛ける時間も遙かに増えた。Fさんは仕事の報酬額はどうしているの」掛かる手間の割には、報酬額が増やしづらい現状を思いながら、モン太は聞いてみた。
「当然、少しは多く請求しているが、まるまるは増やせない」F氏も同じ悩みのようである。
「しかし、最近の様子を見ていると、仕事の依頼者も、だんだんと分かってきて『設計士さんも大変ね』などといってくれる。皮肉なことだが事件によって、俺たちの仕事も市民権を得た、そんな感じだ」

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2008年08月10日

建築家モン太の日々

3.
 ある日、F氏の事務所に寄ったとき、家相の話が出た。
「平面計画の打合せの時、建築主が難しいことを言い出して困っている」
「ああ、家相の話か。私も1回、困ったことがある。その話が出ると、本当に困る。家相なんて、『取るに足りない迷信ですよ』と突っぱねるわけにもいかず、そうかといって全て聞いていたら、家の間取りなんか出来ない」
 モン太が困ったのは、3年ほど前になる。
「以前の仕事の時、大変困った。もう詳しいことは忘れたが、あの時は家族全員の生年月日から、ここに××がいけないとか、ここが鬼門になるので窓がいけないだとか、真北になるので窓を少し横へずらして欲しいとか。間取りにならないので、もう止めようと思ったことがある」
 この仕事をしている以上、家相の問題は避けては通れない。従って、モン太もある程度の勉強はしている。家相に関して書いてある本も、数冊買って読んだこともある。ただ、建築の計画に活かそうとしてのことではない。話が出たときに、ある程度の返事が出来るようにとの理由からである。
 家相を全く気にしないで仕事をしているかといえばそうではない。鬼門や裏鬼門ぐらいは、考えておかなければならない。普通の場合は、間取りの説明の時に先手をとって説明しておけば、殆ど問題にならない。
「家相を言い出すのは、大方の場合、建築主の知識からではなくて、入れ知恵といえば言葉が悪いが、『・・・に見てもらったら』とか『・・・先生に相談したら』というようにその筋の専門家から出ている場合が多い」とモン太が言うと、
「そうなんだ、彼ら(その専門家のことなんだが)は、さすがに商売にしているだけあって、件数もこなしているせいか建築のことも、ある程度は知っている。じゃあ、彼らが言うような住宅を造ったなら、果たして住みやすいかといえば疑問だ。日当たりや通風のいい一等場所に水回り(浴室や便所)がきたり、道路と反対側に玄関が出来たり、無茶苦茶になる。それで、その仕事の時はどうしたの」
「結局は、その先生が書いてきたラフのプランを元に纏めた。纏めたといっても簡単ではなかったが。第一、面積が最初の予定よりも、かなりオーバーしたり、動線が非常に悪くなったりで苦労した。最終的には建築主が、この辺でと妥協する結果になった」
 以前に読んだ本の中に書かれていたように、家相には現代の科学に照らし合わせると理屈に合うこともある。また、建築主から家相の話が出て無視するわけにもいかない。将来、その家族に災いがあったとき、間取りのせいなんて言われてはたまらない。家相とは、程よく付き合っていかなくてはならないというところで話は終わった。

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2008年08月09日

建築家モン太の日々

2.
 例えば、住宅の性能に関しても矛盾する事はいくらでもある。
「今の住宅の目指すところは何だろう。よく分からなくなってきた」モン太が言った。
「そうだな。最近は高断熱住宅など聞くが、これもよく考えて見るとおかしな話だな。断熱をよくすると、空気の入れ換え、つまり換気にはマイナスになるということだ」
「断熱と換気は、まるっきり相反するとはいえないが、そういう一面も確かにある」
「何年か前に法改正のあった部屋の換気の義務だって、その辺のところを補うためのものなのか」
「あの24時間換気の法律も、もともと誰が考え出したものかは知らないが、おかしなものだ。換気扇を24時間、日本中で回してみろ。エネルギーを無駄に使い、挙げ句は大気汚染につながってしまう。時代と逆行している」
「換気扇で部屋の空気を綺麗にするということも、逆に考えれば汚れた空気を大気に出しているということだろ。これも日本中で汚れた空気を排出したらどうなるんだ」
「この法改正があったとき、業界の圧力があったなどの噂が流れた」
「電力や家電の圧力なんて、皆が言っていた」
「事実はどうか知らないが、意味のよく分からない改正だった」
「昔の住宅は、確かにすきま風など入ったが、本来はあれでいいのだ」
「よりよい暮らしを求めるが故に、逆に暮らしにくくなっているという事だな」

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2008年08月08日

建築家モン太の日々

第3章 矛盾
1.
 モン太には懇意にしている同業者が数人いる。F氏もその一人である。設計用のツールを貸したり借りたり、難解な仕事上の問題を教えたり教えられたり、非常に心強い同業者である。同業者である以上、気まずい事もある。以前はF氏の得意先であった工務店からモン太の所に仕事の依頼が来た。経緯はといえば、その工務店がモン太の事務所のすぐ近所で工事をすることになり、建築主からの紹介で来たのである。いかなる理由であろうと、一応はF氏に知らせておかなければならない。
「実はこうこういう事からH工務店の仕事をするようになった、悪しからず」
「いいよ、そんなのは先方が決めることであって、俺がとやかく言うことではない」
 それ以降、その工務店からの設計の仕事はモン太の所へ来るようになった。聞いてみても、F氏とH工務店の間には特にトラブルがあった訳ではなさそうだった。それだけに申し訳なくて、2,3回は連絡していたが、彼が「もういいよ」というのでその後は止めた。その後も、何かというと連絡を取り合うよき仕事仲間である。
 そのF氏が、電話を掛けてきた。
「○○さん、電話いいかな」
「いいよ。いま時間あるから、いくらでもどうぞ。それで何の話?」
「ああ、先日出しておいた建築確認申請の手直しの連絡が来たので、役所へ行ってみたら、ここを訂正しろという」
「どんなところ」
彼は、電話で指摘された矛盾点を憤慨しながらまくし立てた。
「毎回同じ書き方をしているのに今まで言わなかった事を、なぜ今回だけ言うの」
「そう言ってやったのか」
「もちろん、言ったよ。いや周囲がびっくりするぐらい怒鳴ってやった」
彼は、役所ではかなり強気で意見を言うので、一面、職員に煙たがれている。これはモン太の意見ではなく、彼自身が言っている。
「それで、その返事はどうだった」
「別に説明も無かった。説明の仕方があるわけがない」

 考えてみると、モン太とF氏の話題の大部分は“世の矛盾”に関することだ。

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ラベル:同業者 矛盾
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2008年08月07日

建築家モン太の日々

7.
 話しているうちに、ハイレベルな方向へと進んでいった。事実、二人が顔を見合わせて、「話が難しくなってきたな」と笑い合ったほどだ。
「なら、伝統とは何なんだ。先人達の作ったものを守っていくだけで良いのか。有形にしろ、無形にしろ過去のものを守っていくだけではないだろう」
「それはそうだ。守っていく伝統と、作っていく伝統の両方あると思う」
「伝統を守るということは難しいといえども、それなりの取り組みをすればできる。現に各分野で個人やグループが継承しようと取り組んでいる。問題なのは伝統を作るということだ」
「俺たちの仕事はどうなのか。後世に良いものを残そうと常に意識はしているが、果たしてそれが伝統の一部になりうるかどうか」棟梁が自問するように言った。
「そうだな、いまの世にも自分の仕事を後の世に残そうと頑張っている人も多いけれど、その人達の全ての夢が叶うとは言えない」
「いま俺たちがしている仕事の評価は完成と同時に、ある程度は下されるが、それが評価の全てでは無いということだ」
「私が勤め人時代、現場管理をしていて、いつも思っていたことがある。営業が住宅を契約してきた。その時点が建築主の満足度が100%なんだ。営業マンから良いところばかりを聞かされて、うきうき気分で契約した。さて、工事が始まってこれが100%以上になるかといえば、そうはいかない。95%になり、90%になり次第に満足度が下がっていく。こうなるのは当然なんだ。100%からスタートしていれば、少しでも不満ができれば下がる。結果的に、この満足度をどこで止めるかが現場監督の腕だ。私は常にそう考えていた。伝統もこれの延長だと思う。出来たものを世間の人様がどれほど評価してくれるかだ。そしてその評価が年月を経過しても減っていかない。それが伝統として残ってくる」
「なかなか、うまいことを言うな。全く、その通りだと思う。つまり、俺たちの仕事は、精一杯良いものを作っておかなければいけないということだ」と棟梁は言った。

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2008年08月06日

建築家モン太の日々

6.
「話を元に戻すが、木造建築の構造の見直しで、俺たちの仕事は、大変やりにくくなった。例えば、今計画している数寄屋住宅の場合、全部が真壁の納まりで筋交いを入れるのにも限度がある。まして建築金物など表に出てきてはまずい。その相談があってきてもらった」
「私も、そんな場合どうしたらいいのか考えていたところだった。先日、役所の建築指導課にも相談に行ったのだが、明確な返事がない。個別に構造の詳細な計算をするしかないなどという無責任な返事だった。構造計算をしてチェックしても、間取りや外観に制約がかかってくるのは目に見えてる。棟梁ももちろんそうだが、数寄屋を建てようとするような建築主さんは、その辺のことにはこだわりを持っていて、折り合いを付けるのが難しいと思う」
 そこで、モン太が以前より考えていたものを話してみようと思った。
「前から、棟梁の所の仕事を想定して考えていた方法があるんだが、聞いてみるか?」
 そう前置きしてモン太は話を続けた。一通りスケッチをしながら説明して、
「多少、コストにも跳ね返ってきたりはするが、このやり方でいくと現行基準法を満足した上に意匠も崩さないと思うのだが。どう思う」
「それは良いよ。かなり手間はかかるが、良いものができると思う。ラフだが平面計画はできているので、早速持って帰って、取りかかってくれ」
 そんな話から始まった仕事は、中間検査である筋交いや建築金物の検査も合格し、いままさに佳境に入った。

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2008年08月05日

建築家モン太の日々

5.
「面白い話があるが、聞くか?」いろいろな話の後で、棟梁の彼は言った。
「今日は時間を作ってきたから、何でも聞くよ」モン太が答えると話し始めた。
「今、各地で文化財や歴史的建造物の修復が盛んに行われている。その修復方法に問題がある。全てのケースで、そうだということではないが、その修復に当時には存在しなかった鉄骨を使ったり、構造用合板を使っている。俺の見た図面でもそんな指示がしてあった。これは、おかしいと思わないか?」
ここまで聞けば彼の言いたいことは分かる。
「棟梁は、これは修復ではないと言いたいのだろう」
「その通りだ。これが修復だというなら、当時の大工の技術や技能はどうなるんだ。俺に言わせれば、修復というのはその時代の工法や建築技術の水準を、その建物から読み取って、そこを一番に再現する。それが建造物の修復だと思うが、どうだ」
「私も、もちろんそう思う」モン太は大きく相づちを打った。
「こんなのは修復工事じゃなくて、外面だけを整える化粧直しに過ぎない。歴史的建造物には昔の棟梁達の知恵が詰まっている。それを無視してはいけない。それこそ再現すべき第一重点項目だ。そう思わないか?」再び振ってきた。続けて「前に、現場で○○さんに聞いたことがあっただろう。忘れたかもしれんが、軒の部分に1.5センチぐらいの隙間があって、どうしてピッタリくっついていないのか分かるかって」
 そういえば1年ほど前に、彼の寺院の現場へ行ったとき、そんなことを聞かれたことがあったのを思い出した。その時は彼が急に忙しくなって、答えを聞くことができなかった。「あれは、屋根に重い瓦が乗ると次第に重量で垂れてきて屋根の形が崩れる。また、いくら乾燥しているからといっても木材は木材だ。経年することで多少は形も変わる。それを見越して予め上げてあるのだ。昔の棟梁達もいろいろな優れた知恵を持っていたと思う。それを読み取って、後世に伝えてやるのが修復工事だと思う」彼は繰り返した。
 彼は口癖のように言う。
「○○さんたち設計士の書く図面は完成予想図だ。その通りに部材を作って建てたら、図面と違うものができる。力のかかり具合や、経年変化を想定して造り上げて初めて格好の良いものができる。それに図面で見る格好と、地面に立ち上がった建物とでは姿が違う。目線が違うからだ。良いものを作るには昔からの経験が要るんだよ」

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2008年08月04日

建築家モン太の日々

4.
 棟梁の彼は、数年前に大怪我をした。左手の人差し指から小指までをロープに締められて切断したのだ。怪我をした直後は、若手棟梁で働き盛りの彼は大変ショックを受けたことは想像するに余りある。
 この世界では昔からいわれるように、弟子達は親方の技を目で盗めというのが常識であり、事実、彼もそのやり方を実践していたのである。意欲ある弟子達が目の色を変えて彼の技術を盗もうと躍起になっていた。ところが、その手法が崩れた。
 しかし彼は、今になって言う。
「俺が怪我をしたときは、弟子達をどうしようと思った。俺の仕事のやり方を目に見せてやることができなくなった」続けて言う。
「○○さん、しかし今、考えてみると怪我をしたのがマイナスばっかりで無かった。今までは手が使えたので自分でやってしまうことが多かったが、今はできない。その代わり、これをやってみろ、それは違うだろというように弟子達の仕事を細かく見てやることができる。目で盗めというようなやり方は古いのかも知れんと思うようになった」
 彼とこうして話している間にも、二人の若者が聞きに来た。そのうちの一人とのやり取りは、
「親方、ここはどうしますか」
「お前、それは違うだろ。こうしようと思いますがどうですかと言え」
それでも彼は細かい指示はしない。弟子達が考える余地を残して答えるのである。果たしてその弟子は、それで理解できたのだろうかとモン太が思っていると彼は言う。
「あいつなら、分かるよ」少なくともこの棟梁の下では、着実に技術の継承がなされている。
 ある日、ある寺院の現場でトラブルが起きた。些細な部分でお寺の奥さんからのクレームがあったらしい。
「あれくらいのものは、通常は認められた誤差だよ。それでも建築主が気に入らないと言えばこちらの負けだ。加工した弟子達に責任はないが、厳しさを教えなかった俺に責任がある」と彼は言った。それとなしに指導はしているとは思うが、クレームのことは若い弟子には伝えていないに違いないとモン太は思った。

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2008年08月03日

建築家モン太の日々

3.
 以前より、彼とモン太の間で一致した意見がある。
「国の文化財に対する考え方はおかしい」前から何回も、同じ切り口で始まった。
「埋蔵文化財の発掘などを熱心にやる前にもっと力を入れるべきことがあるだろう」
「あるある。前から言っていることだろう」とモン太が相づちを打つ。
「そうだ。長い間、伝えられてきた日本の伝統技術や技能の継承だ。あらゆる分野で伝統文化が危機的状況だと思う。俺たちの建築だってそうだ。お前の言うように去年の建築基準法の改正が良い例だ。技術、技能を受け継ぐ若い者を育てないで、役に立ちそうもない金物などに置き換えようとしている」この話になると彼は顔色が変わる。続けて「大学で理屈ばかり習ってきた奴らが数字をこねくり回して、画一的な決まりばかり作ろうとしている。あいつらは大体、鉋やのみなど手に取ってみたことが無いと思う。そんなバカ共に日本建築なんか分かるはずもない」
「僕もその通りだと思う」モン太もまさしく同じ意見なのである。「将来に技術、技能を将来に残さなければいけない立場にいながら、知って知らんふりをする。自分の知らない世界に触れようともしない。脳無いキャリアだよ。全く」
「管轄は文科省か厚労省か、どっちかは知らないけれど、文化を継承する学校など養成機関を作るべきだよ。それも中途半端なものではなく、本格的なものとして取り組むべきだよ」本当に彼は、いつも悔しがっている。「俺の所にも一年に二人や三人は勉強したいと言って、若い者がやってくる。そのうち何人かは続かずに止めていくが、ものになりそうな奴もたくさんいるよ。しかし自分たちのできる事は、たかがしれてる。やっぱり政策でやってもらわないと」
「そうだな。遺構の発掘も大事なことかもしれないが、それよりも将来に伝えることの方がもっと大事なんだ」
「これが何か分かるか」と言って、彼がテーブルの下から何か取り出した。
「見たことはないが、何の道具だ」
「ここを加工するのに、これがあると便利なので鍛冶屋に作らせた」と写真を指しながら言った。

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2008年08月02日

建築家モン太の日々

2.
 モン太には常々、納得のいかないことがある。そのことについて棟梁から次の言葉が出た。
「話を聞いていると、今後生み出されてくる木造建築は、そこらの住宅展示場にあるような、どれを見ても同じものばかりで、おもしろみがなくなる」それは実際、大部分において的を射た意見なのだ。詳しく説明すると専門的でわかりにくくなるので止めるが、概ねはこうだ。
 現在の法律では、木造建築の構造の基準は壁の量と、柱と梁(水平に使用する木材)をつなぎ合わせる専用金物の種類によって決まる。
 壁量についていうと、作られる建築物の大きさや形によって違うが、一定の量の壁をを設けなければならない。ところが、この棟梁が携わる社寺建築の場合、例えばお寺の本堂などによく見られるように、本堂の廻りを縁が取り巻き、その間は建具などの耐力上有効でないものとなっている。むろん寺の本堂は住宅のように間仕切りもほとんどなく、耐力壁を設ける場所がない。従って、今の基準からいうと非常に設計が難しい。つまり一定の量の壁を配置することによって設計に柔軟性がなくなるというわけだ。
 建築金物についても、棟梁達は使いたくないのである。
「金物を使わなければ、壊れるようなものを作っておらん。何百年もの間、大きな地震にも会いながら、昔からの建物も立派にあるではないか」という。
「国の伝統無視の政策は方向違いも甚だしい」
モン太も同じ考えでである。話がだんだんと熱を帯びてきた。

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ラベル:木造建築 柔軟性
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2008年08月01日

建築家モン太の日々

第2章 伝統

1.
「ちょっと相談があるので、時間の空いたとき寄ってよ」
 電話があったのは3ヶ月ほど前のことである。相手は時々、仕事をくれる棟梁である。棟梁といってもモン太よりは4〜5歳は若い。会社の経営者でもある彼を私はそう呼ばせてもらっている。それには理由がある。年若くして何回も賞を受けた名工で、社寺建築もこなす宮大工でもある。行ってみると、去年改正された建築基準法のことを聞かれた。いろいろ話しているうちに木造建築へと話が移った。
「去年の8月から、県内でも木造建築の中間検査が必要になった」とモン太がいうと、
「中間検査って、何を検査するの」という。
「主に構造についての検査だ」
「構造についての検査とは、具体的にどんな項目のことだ」
「筋交いなどの壁量や建築金物の使い方など、図面通りできているかかどうか」
「建築金物の種類などを図面に書くようになったのか」
「去年の8月から、そういう風になった」
 モン太は数年前に隣の県の仕事をしたとき、既にその県ではその運用がされていたのを知った。我が県においても、遅ればせながら去年から採り入れられることになったのだ。
これをきっかけに棟梁とモン太の間で、伝統に関してのやりとりが始まるのである。

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